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ペットビジネス「ショップ開店のトラブル」


ペットショップ開店に際してのトラブルも完全には無くなっていない。
昨今は異業種からのペット業界への参入や、ペット美容学校の卒業生がすぐに開店するケースも一般的で、いわゆる業界の「慣習」などは棚上げされた格好である。
「同商圏の他店への配慮」などと言う発想すらなく、一通り説明しても「どうして?」と応えが返って来る。
ペットショップ開店前後に起こりうる業界絡み、人絡みのトラブルについて、いくつかの例をあげてみたい。

○開店の日にお祝いが届く。
開店の日に、名前も知らない人から、若しくはれっきとした同業他店から突然お祝いが届いた。
もちろん開店を「祝って」くれている訳ではない。
友達からお土産もらってお礼の電話を。と言うケースではない。

○ペットホテルに長期滞在客。
旅行に行くからと犬を預けに来たお客さん、約束の日が来ても取りに来ない。
電話をしても通じない。1ヵ月、2ヵ月、我慢の限界。いよいよ、保健所へ。
犬が居なくなるのを見計らって客が戻って来た。
「私の犬はどこへ・・。」

○まるはだかのポメラニアン
「暑いから短くして。」との依頼で、クリッパーでまるはだか。
夕方犬を引き取りに来たお客さん「どうしてくれるんだ。」と店頭でさわぎ始める。

○シャッターの前のダンボール。
シャッターの前に、犬の死体、雑種の子犬子猫達、このいやがらせが延々と続く。

○あなたには売れない。
子犬を仕入れようと、あちこちのブリーダーに連絡をとると「あんたには売れないな・・。」と。

どのような業界でも、こう言う事が商売にはつき物で、これらの事を過度に恐れる必要はないが、トラブルを防止するための準備も必要だ。
上の例については、ペットホテルのきまり(契約書)を作る。
トリミングの際には何種類かの写真を用意しておいて「3番の写真の長さですね。」と確認する。
夜、店の前を明るくしておく。
ブリーダーからは店の名前ではない別の名前で子犬を仕入れる。
などの対策を考えておくべきだ。

もっとはっきりした形で紛糾するトラブルもある。

○トリマーの引き抜き。
一般的なショップはオープンに際してトリマーを求人するのが普通だ。
新卒生では技術の問題で地域の競争に勝てそうにないので、経験者が欲しいところである。
経験(実力)があればある程トリマーは現状に不満を持っている事が多く、条件(給与)さえよければ簡単に移って来る。(例外もあります)
遠くから雇えば問題はないが、交通費支給の問題もあるし、「送迎の道も知らないんじゃ。」と近くから雇う。
あなたは「新規採用」と思うかも知れないが、先方の店はこれを「引き抜き」と呼ぶ。
最悪(善?)な事にトリマーには「お客」が付いて動く。
あなたの側では、トリマーを雇えば客も付いて来た。とめでたい話しなのだが。
先方の店は・・。

○チラシの配布は宣戦布告。
ショップをオープンすれば、それを地域の人に知ってほしいから、チラシを配布するのが普通だ。
チラシは山の中で撒くものではなく、多くの消費者が居る場所に撒くから、これが同業他店にも配布される。
さらにオープン記念とかで、値段を安くしたり粗品を配ったりする。
逆の立場を思いやれば気が付くが、これは「喧嘩を売った」事になる。
チラシに特定の商品を安く表示する事も災いを招く。
自分が仕入れたものを「いくらで売ろうと勝手じゃないか」と言うのは正論だが、問屋筋に圧力がかかり、商品が入って来なくなる事は皆が知っている。

近隣の同業者と、仲良くやって行く方法はないのか?と言うと、これが又面倒である。
文章になっている場合も、なっていない場合もあるが、同業者の間には「申し合わせ」のようなものがある。
例えば「チラシを撒かない」と言う申し合わせである。
つまり同業者が、競合地域に新規開店を歓迎する事などあり得ないのだから、円満に新規開店をする事は大変な苦労を要する。

ペットショップオープンにあたって近隣の動物病院への表敬訪問は普通の事のように行われている。
動物病院のペットショップに対する「評価」はペットショップにとって将来重要な問題となる可能性があるからだ。
これが一歩間違うと周囲の動物病院を敵に回す事になる。
ペットショップが動物病院を併設するケースは問題を含む。
法的には問題ないのだから、ショップには何も言って来ない。
雇った獣医に個人的に圧力がかかり、すぐにやめてしまう。
そう言えば、ペットショップ併設の動物病院は獣医師がよく入れ替わると思いませんか。