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ペットビジネス「ペットビジネスに向く人、向かない人」


ペットショップを開店したいと考えていますが、商売は初めてです。
まわりからは「口べたではペットは売れない」などと言われています。
どのような人がペットビジネスに向くのでしょうか?

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「口べたではペットは売れない」と言うのは一見正論のように思えますが、必ずしもそうでないかも知れません。
昔の小鳥屋などは「気に入らない客には売らない」と言うような店主がおり、そんな店には客が来ないかと言うと、結構繁盛していました。
確かに口八丁手八丁と言われる人は当面の売り上げを上げるかも知れませんが、お客を良い気持ちにさせて売りつける訳ですから、話す内容に嘘や誇張が多く、相手が冷静になった時には決して信頼される存在ではないのです。
こう言う売り方はトラブルの発生率が明らかに高くなります。
例えば「この犬の鼻は黒くなるか?」と客が聞いた時に、「もちろん黒くなります」と自信を持って言うか、「大きくなってみなければ分かりません」と答えるかの差みたいなものです。
実際、大きくなってみないと分かりませんから、後者の場合には黒くなってもならなくてもトラブルに巻き込まれる事はありません。

ペットショップの店主のタイプとして、自分以外はすべて素人と言わんばかりの人がいます。
知識と経験を並べ立て、自分の持論を熱く語り続けます。
このタイプの店主は仕入れも自分でやってますから、仕入れ値を知っているために、値切りもしないのに自分から値引きしたりします。
お客にも色々なタイプの人がいますから、このタイプを好む人もいれば、反感を持つ人もいます。
「議論に負けて商いに勝つ」と言う言葉がありますが、むしろお客にしゃべらせて、聞き役に回るのが得策かも知れません。
「口べた」は必ずしもマイナス要素だと考えず、むしろ聞き上手になる事をおすすめします。
「私は昔、黒いマルチーズを飼っていた」と言う客が来たら、「それはすごいなぁ」と言うような対応も良いではありませんか。
「マルチーズは白いものだ」などと解説しても決して好かれません。
「店は店主の器(うつわ)だけ大きくなる」と言われますが、店主の個性だけで20年30年と続いているペットショップであまり大きな店はないですね。

シェルティの兄弟をサークルに入れておいたら家族連れが来て、あれやこれやと迷った上「変な模様は無い方が良い」と言う家族全員の結論で、いわゆるノンカラーの子犬を買って行きました。
最後まで残るはずの犬が最初に売れた例です。
兄弟犬を全て見比べたあげく最も見ばえのしない子犬を「この子かわいそうだから」と買って行く女性がいます。
ショップからすると神様のような人です。

店主の持つ価値観で店を経営する時代は終わったと考えるべきでしょう。
ペットの業界では「2店舗目は必ず失敗する」と言われて来ました。
「自分がすべて」という考え方を持った店主では人材が育つ事は無く、そもそも組織の間接管理など無理という事でしょう。
「仕入れは自分でやらねば」「生体の体調は自分が一目見ればわかる」「自分が話せば必ず売れる」など、組織が大きくなる要素をことごとく否定するような経営手法でやってきたのが口八丁手八丁型ペットショップと言えるでしょう。

現代人は議論が嫌いです。
若年層では言葉のやりとりを避ける傾向すら見られます。
インターネット通販では、顔も見ず、声も聞かず高額商品が確かに売れています。
「夜の10時を過ぎるとコンピューターが応対します」と言う案内サービスがあると、10時までに電話しようと思う人は少数派で、10時を過ぎたら問い合わせが殺到すると言います。
こうなってくると口八丁手八丁はあまり役にたちません。
誰が店番をしていても同じように売れる仕組み(システム)を作るべきです。
「口べた」は決してペットビジネスに不利とは思いません。
ペットショップでは定価が決まった物を売るのではありませんから、消費者との間に高度な人間関係が作れるかどうかの方が重要です。
口先よりも「誠実」さが重要です。
「良いビーグルが欲しい」と言う客に対し、今いるビーグルを良い犬だと説得するより、「これはあまり良くないので・・」と本当の事を言った方が将来的に店は繁盛すると思います。

日本畜犬学会監修「ペットビジネス開業資料集」のご案内
http://www.pet-assist.jp/business/