欧米に比べ我が国のブリーダーの地位は不当に低いと思います。
改善の見込みはあるのでしょうか。
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ペットブームを支えているのは子犬や猫のブリーダーです。
ペットフードや器具の流通も、トリミングサービスやペットホテルでさえも生体なくしては成り立ちません。
それならブリーダーはしかるべく優遇されているかと言うと、全く弱い立場にあまんじています。
ペットビジネスの中でも、特に生体販売はブローカーやペットショップの独壇場で、いったんブリーダーの手を離れた子犬は独り歩きします。
ブリーダー名を明らかにして卸売りする事はブローカーにとっては流通経路が解明されてしまう恐れがあり、好ましい事ではありません。
ペットショップにとってはブリーダー名が明らかになる事で最悪の場合、子犬の仕入れ値段が消費者に知られる事になります。
Aというブリーダーが産ませた子犬をBさんから買った場合に、血統書上では繁殖者名がBさんになっている事はよくあります。
ペット業界では消費者が繁殖者名を知る事は望ましくない構図になっているのです。
さて、現代社会はこのような閉鎖的な流通慣習をいつまでも容認する事はありません。
子犬や猫の繁殖者名が消費者に明らかになる事で困るのは流通業者に限られているのですから、少しばかり消費者の意識が変わり、少しばかり流通のルートが変わればペット流通の見えなかった部分が浮き出てきます。
多くの業界、多くの商品で言える事ですが、インターネットの発達によって消費者は問屋や商店を通さず、生産者から直接、生産品を入手できるようになりました。
ペットの場合に生産者直売は実に望ましい事であって、値段の問題ばかりではなく生体の健康問題(特に感染症)や動物愛護を考える時、ブリーダー直売は理想的な分譲方法なのです。
昨今インターネットのホームページを利用したブリーダーによる生体の直販が着実に増加しています。
ブリーダーの子犬出産情報の公開を代行するサイトなども多くなっており、ペットのブリーダー直販の動きは加速するでしょう。
この先、ブリーダーはペット流通の主役としてその立場を明確に主張すべきです。
欧米ではペット流通の主役はブリーダーであり、消費者に対し従属的ではなく「売るか売らないかは私が決める」と言う独特の文化を確立しています。
欧米ではペット流通に際して、ブリーダー名はペットショップ名より明らかに重要で、ペットショップが売買の仲介をする場合であってもペットショップは斡旋業に過ぎません。
ブリーダー名はそのままブランド名であり、良質の生体の作出者は一流ブランドとして認知され社会から高い評価を受けます。
もちろん我が国の現状はまだまだですが、好むと好まざるに関わらず、ブリーダーは意識の変革をせまられる事になるでしょう。
少なくとも「右手でお金を受け取り、左手で犬を渡す。」と言うような悪しき慣習は過去のものとなるでしょう。
ブリーダーは高い犬質を追求する努力を怠らず、自らの作出犬にプライドをもち、社会の評価相応の価額で子犬を分譲すべきです。
もともと犬の名の後に付く「犬舎号」と言うのはブリーダーのブランド名であって、地道な繁殖活動を続ける事によって自分ブランドが社会に認められるようになります。
一般消費者の目にも「繁殖」と「増殖」の区別は明確で、努力が報いられる日は必ず来ます。
もちろん直販と取り組むには売買当事者としての責任意識をもつ事も必要です。
ブリーダーが生体を直販する場合には、死損や生体特有のトラブル、リスクを背負ってきたペットショップの役割りをブリーダー自身が果たさなければなりません。
「動愛法」は動物販売者の義務を明確に定めており「生き物は例外」と言う主張は通用しません。
インターネットはペット業界の常識や慣習を根底から覆す力をもっています。
何業によらず、インターネットを敵に回しては将来はありません。
ブリーダーによる直販が容易となった今こそ、繁殖者は自分ブランドを確立して社会に名乗りをあげるべきです。
消費者がペットをブランドで選ぶ日も遠くはありません。 |