メールマガジン「ペットビジネス専科』
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「犬種研究 セント・バーナード」

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 ■  ■ ■      ■     ペットビジネスの転ばぬさきの杖
 ■■■■ ■■■■   ■     メールマガジン  2004/09/10
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 ■    ■■■■   ■     「ペットビジネス専科」70号
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「ペットビジネス専科」41号以降はペットビジネスの根幹たる「犬」に焦点を
あて、我が国で流通する各犬種についてペットビジネス従事者が知るべきレベ
ルで掘りさげていきます。
日本畜犬学会を窓口とし、各犬種の専門家のご協力を得て刊行されます。

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         「犬種研究 セント・バーナード」
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セント・バーナードの由来については確たるものは少なく、祖先はチベットの
マスチフで、ローマ遠征軍によって古い時代にスイスに移入された犬の子孫と
考えられている。
アルプスの谷間の犬(タールフンド)、農場の犬(バーウンフンド)として独
特の発展をし遂げた犬種である。
スイスには大型の犬が多いが、セント・バーナードは100kg以上のものも少な
くない。
後にスイスとイタリア国境のサン・ベルナール僧院(アルプス山中2,467メー
トル)で多数飼育されるようになった。
この僧院はアルプスを越える旅人の救護所の役割を果していたが、それまで農
作業や荷車の牽引に使われていたセント・バーナードが雪中での遭難者の救助
に使われるようになって行く。
17世紀以降、悪天候の雪道で遭難した旅人2,500名を類いまれなる嗅覚によっ
て救助したとされる。
1884年にゆかりの僧院名を犬種名とした。

セント・バーナードを世界に知らしめたのは英国の画家ランドシーアで、アル
プス山中で遭難した旅人を2頭のセント・バーナードが救出する場面を描いて
いる。
1頭が旅人の手首を舐め、他の1頭は僧院に知らせるために吠えている。
セント・バーナードの首には、ラム酒が入っているとされる樽が結び付けられ
ている。
1815年に狼と間違えられて遭難者に射殺されたと言われる「バリー」は、生
涯に40名の遭難者を救出したと言い伝えられている。
バリーは剥製にされて、現在もベルンの博物館に収められている。

隔離された山中での1犬種の長期の飼育では、近親交配の欠点が全ての犬に現
れるようになる。
僧院では他犬種との交配によってこの事態を回避しようと、交配の相手にニュ
ーファウンドランドを選んだ。
この交配でセント・バーナードの多くの特質は失われなかったが、長毛タイプ
のものが現れた。
当初、長毛タイプは雪中での作業に有利と考えられたが結果は逆で、凍り付い
た雪が被毛にまとわりつく状態となり、長毛タイプは山を降り、僧院には短毛
種だけが残された。

セント・バーナードは体は巨大であるが、気質はきわめて温和で家庭犬として
も人気がある。
言うまでもなく、充分な広さの飼育環境が必要で、高温多湿で騒音の多い地域
での飼育には適さない。
セント・バーナードにはニューファウンドランドの影響を受けた長毛タイプと、
原形に近くやや攻撃的と言われる短毛タイプがある。

セント・バーナードにとっては不名誉な説ではあるが、「アルプス山中の救助
犬」は作り話であり、僧院は牽引力の強いセント・バーナードを作業犬として
売るために飼育していたとする研究者もいる。
この僧院は16世紀の終わりに火災にあった事があり、いずれの説をも証明する
に足る文書が残っていない。
バリーは老齢に達し山を降り、ベルンで息を引き取ったとする説も信憑性が高
い。
セント・バーナードは巨大な体を多くの伝説が包み込んだ犬種である。
トンネルの開通によってこの峠を越える旅人はいなくなったが、現在もこの僧
院ではセント・バーナードの飼育が続けられている。

(写真参照)
http://www.dogfan.jp/zukan/Working/stbernard/index.html

(データ)
原産地  スイス
分 類  ワーキング(AKC) 
     ワーキング(KC)
     第2グループ(JKC)
体 高  おす65cm以上 めす65cm以上
体 重  おす55〜95kg めす55〜95kg

出産数  JKC  545頭(全犬種中 47位)2003年
     AKC 5,188頭(全犬種中 37位)2002年

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